美容にいい成分としてよく耳にする「プラセンタ」という言葉。
プラセンタ入りドリンクや、プラセンタ入り美容液、さらにはプラセンタ原液まで。
お肌にいいんだな、というのはなんとなく分かるけど、そもそもプラセンタって何なのか知らない人、意外と多いのではないでしょうか?
実は、美容だけでなく様々な領域で利用されているプラセンタ。
その正体はいったい何なのでしょう?
プラセンタの正体
プラセンタとは、ずばり「胎盤」。
胎盤とは、ほ乳類が身ごもったとき、母体と胎児をつないでいる重要な器官です。
そしてこの胎盤から、胎児を繋ぐへその緒を通して、母体から胎児へと栄養を送っています。
胎盤には、胎児の生命の源になるアミノ酸や、三大栄養素である
糖質・脂質・たんぱく質のほか、ビタミン・ミネラルなどのあらゆる栄養素が含まれています。
その他、遺伝子の修復や新陳代謝の調整など、エイジングケアの作用がある栄養素の
核酸、抗酸化力を高める作用のある
活性ペプチドなど、様々な成分が含まれているのですが、その胎盤から抽出されたエキスがまさに「プラセンタ」なのです。
つまり、プラセンタは"栄養の宝石箱"、と言えるわけですね。
動物は自分の胎盤を食べる!?
栄養の宝石箱である胎盤。実は、人間以外の全てのほ乳類は、出産をしたあと本能的に自分の胎盤を食べる習性があるのです。
これは、胎盤には、肝細胞を増やして全身の機能を改善させ、自然治癒力を高める効果があるとされているためだと言われています。出産をすることは、命がけのこと。だから、胎盤を食べることで、消耗した体力を回復させているのです。
栄養がたっぷり含まれているというのは分かりましたが、胎盤を食べるのは「人間以外」。では、私たちがプラセンタを摂ると、いったいどんな効果があるのでしょうか?
プラセンタの効果
ほ乳類が本能的に胎盤を食べることからも、健康への効果があることがうかがえます。
実はプラセンタには、20もの薬理作用があることが分かっています。
・基礎代謝向上作用
・細胞活性化作用
・血行促進作用
・疲労回復作用
・活性酸素除去作用
・強肝・解毒作用
・ホルモン調整作用
などなど、私たちの健康な体づくりをしてくれる様々な作用があるのです。
そして注目したいのは、「自然界の中で唯一、成長因子をもっている成分」ということ。
成長因子には、細胞の増殖や分化、修復や再生を促す作用があります。つまり、古くなったり傷ついたりした細胞を修復したり再生してくれるので、若返りの作用、すなわちアンチエイジング作用があるといえます。
加齢によって新陳代謝が鈍くなってくると、古くなった細胞が新しく生まれ変わるサイクルも長くなってきます。古い肌がはがれ落ちて、細胞分裂によってできた新しい肌が表面に押し出されることを「ターンオーバー」と言いますよね。
プラセンタに含まれる成長因子は細胞分裂を促す働きをするため、ターンオーバーの周期を維持または短くすることができるため、美しい肌を保つことができるというわけですね。女性に人気の美容成分であることも納得です。
もちろんお肌だけでなく、活性酸素除去作用、つまり抗酸化作用があることは、体の老化も防いでくれるんですね。
(抗酸化作用のある食べ物についてはこちら)
アンチエイジングは体の中から!錆びない体を作るために選びたい食材とは!?
http://gigiweb.jp/articles/436最近肌のハリがなくなってきた… なんて悩みを抱えている方。その原因は、スキンケアが足りないだけじゃなく、体の中から老化してしまっているのかも?体の中から若々しくいるためのポイントは、「抗酸化力」。錆びない体を作ることは、若くいるために重要なことなんです。
酸化することは老化すること。
つまり、体を酸化させないことで、内側から若々しい体にしていくことができるんです。
体の中からも外からも若返りの効果を得るには、プラセンタはもってこいの成分なんですね!
プラセンタの種類
プラセンタにも種類があり、豚、馬、牛といった動物由来のもの、そして、植物由来のものがあります。
ん!?!?
胎盤から抽出されるエキスのはずなのに、植物由来のものがあるって、いったいどういうこと!?
と思われた方も多いでしょう。
プラセンタとは「胎盤」を意味し、植物には胎盤はないため、「植物性プラセンタ」は厳密に言えばプラセンタとは異なります。しかし、動物由来のプラセンタと似た効果が得られることから、便宜上そのように呼ばれているのです。
植物性プラセンタには、主にめしべの根本にあって種子を包んでいる組織である「胎座」が用いられます。胎座は発芽が起きる部分であり、芽を育てるための栄養分が詰まっているため、動物でいう胎盤に近い役割を果たします。
植物性プラセンタにも、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの成分が豊富に含まれるため、美肌への効果は期待されます。しかし、動物性のプラセンタに含まれている成長因子は含まれていないため、細胞の活性化といった効果は得られないのです。
動物性プラセンタとは全く別の美容成分として捉えて、利用するようにしたほうがよいでしょう。
プラセンタを摂るには
すでに説明したとおり、プラセンタは胎盤から抽出されるエキスであるため、コラーゲンなどの美容成分のように食品から摂ることができません。
つまり、サプリメントやプラセンタ入りドリンク、また、美容液などから摂るしかないのです。
動物性のプラセンタの中でも、豚、馬、牛、羊など、抽出される動物によって、その成分が異なってきます。
自分の得たい効果によって、どのプラセンタを摂るか、比較して選んでみてくださいね。